天才の欠陥
Fault of a Genius
2004.09.21,2011.05.09
天才に欠陥はつきものです。
世間で「天才」と呼ばれる人には、いわゆる「普通の人」には当然のように備わっているものが、備わっていなかったりします。
でもこれは、偶然ではありません。
仮に、脳の機能の一部が失われたとします。原因は外傷など様々です。
そうすると、脳の中の神経回路に隙間ができることになります。
その隙間に、周りから神経回路が伸びてきます。
結果、そこに元々あった脳の機能は失われる代わりに、周りの機能が強化されます。
この強化された周りの機能が「天才」であり、失われた機能が「欠陥」です。
このように、「天才」と「欠陥」は対になって生じるので、天才に欠陥があることは偶然ではないのです。
例えば、爆笑問題の太田光。
多くの人が天才と認める太田さんですが、彼は実は計算ができません。二桁の引き算とかができないのです。
でも、彼は計算ができないからこそ天才足りえているのだと、僕は見ています。
つまり、何かが「ある」ことももちろん一つの可能性ですが、同時に何かが「ない」ということもまた、別の可能性を持っていると言えるのです。
これが「多様性」の価値であり、「一つや二つの基準で人の可能性は測れない」ということです。
だから、何らかの特定の能力について、「それを全ての人間が備えているべきである」と考えるのはナンセンスです。
「その能力がないことによる可能性」もあり得るからです。
[1]. 日本テレビ「特命リサーチ200X」で取り上げられた「脳の再配置」